子育てしていく中で、「アンパンマン」、「ドラえもん」、「クレヨンしんちゃん」、この3つの作品には、大変お世話になりました。
子供を育てる中で「静かにしてほしい時」ってあるんですよ。
ただ、子供の為にと見ていたつもりが、気がついたら夢中になっている自分がいました。
どうせなら作品鑑賞を通じて、子供に道徳を教えられたら一石二鳥。
そんな思いも込めて、クレヨンしんちゃんの名作、「モーレツオトナ帝国」の考察です。
基本情報
あらすじ
かすかべに出来た、20世紀博。おとなたちは子供そっちのけで、「20世紀博」に夢中になっていく。
そこには、ケンとチャコが率いるイエスタディ・ワンスモアは「20世紀の匂い」を使った、とある企みが・・・。
20世紀の世界観、かすかべ防衛隊、野原家の活躍。言わずとしれた名作ですね。
・放映時間:89分
・主題歌:こばやしさちこ「元気でいてね」
・監督:原恵一
・ゲスト:関根勤、小堺一機
大阪万博を知ると作品の理解度が上がる
大阪万博(日本万国博覧会)
テーマ:「人類の進歩と調和」
入場者数:6,412万8,770人
※1日の最高入場者数は83万6千人 9月5日(土)
もの凄い入場者数です。2010年上海万博に抜かれるまで万博史上最多でした。
当時は、終戦25周年。戦後、高度経済成長を成し遂げ、アメリカに次ぐ世界で2番目の経済大国となった日本。当時の熱狂を象徴とするものが「日本万国博覧会」だったのでしょう。
太陽の塔
あの芸術家、岡本太郎が制作した芸術作品、また建造物。
過去・現在・未来を貫いて生成する万物のエネルギーの象徴であると同時に、生命の中心、祭りの中心を示したみたいです。
今でも存在感は「圧巻」ですよね。2018年3月〜48年ぶりに内部公開がスタート。
岡本太郎が伝えたかったメッセージ、ぜひ感じてみてください。
子供に伝えたいメッセージ
未来は楽しい
「オラ、とうちゃんとかあちゃんやひまわりやシロと、もっと一緒にいたいから。けんかしたり、頭にきたりしても一緒がいいから。あと、オラ大人になりたいから。大人になって、お姉さんみたいな綺麗なお姉さんといっぱいお付き合いしたいから。」
映画「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲]より引用
このシーン、何度見ても心に刺さります。しんちゃんの「純粋な未来への渇望」ってほんと凄い。
ニュースを見てると「暗いニュース」ばかり。情報に惑わされず、子供達にはしんちゃんみたいに、「未来は明るい」と信じて進んでいってもらいたいものです。
今を精一杯生きよう 時として、楽な道より、困難な道
かすかべ防衛隊が団結し、「イエスタデイ・ワンス・モア」と戦っていく姿は勇気をもらえます。
大人たちが、街から消え、不安にかられている時にラジオから甘い誘いが・・・
「まもなく迎えの車が行く。それに乗りなさい。こちらに来れば、温かい食事もあるし、パパとママに会える。」
映画「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲]より引用
そんな安易な誘いに乗らず、困難な道に挑むかすかべ防衛隊の精神、凄いです。
過去の思い出は、劇薬。
私も実体験として、過去に縛られ、過去成功したことを繰り返してしまいがち。
また「あの時ああしていれば」そう思ったって何もかわりませんもんね。
制作された2001年頃、TVをつければ、「日本には借金ばかり」「銀行の不良債権が」といった、暗いニュースばかりだったのを覚えています。
「昔、外がこの町と同じ姿だった頃、人々は夢や希望に溢れていた。21世紀はあんなに輝いていたのに、今の日本に溢れているのは、汚い金と、燃えないごみぐらいだ。」
映画「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲]より引用
ケンとチャコはそんな現実が嫌になったのでしょうか。気持ち、分かりますよね。
「過去は変えられない。楽しい未来を信じて今を精一杯頑張ろう」
まとめ
人間はおとなになるにつれて、「過去に縛られ、新しいことを受け入れられなくなっていく」。これって「懐かしさの匂い」じゃないでしょうか。どんなに今の処遇や環境が悪かったり、よりよい環境を手にしたい、解決したい。「過去は変えられない。楽しい未来を信じて、今を頑張る」。「モーレツオトナ帝国」はそういった気持ちになれる作品でした。
もし「過去に縛られそう」そう感じたら「ひろしの靴下」の匂いを特効薬に。
子供たちには楽しい未来を信じて困難な道を仲間と解決しながら、進んで行って欲しいものです。
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