【映画考察】「クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」を子供におすすめ、伝えたい

かぞく

基本情報

・製作年:1996年4月13日 映画版4作目
・放映時間:96分
・興行収入:12億円
・監督:本郷みつる
・脚本:本郷みつる・原恵一
・主題歌:雛形あきこ「SIX COLORS BOY」
・ゲスト:雛形あきこ
群馬に出来た新しい遊園地「ヘンダーランド」。そこは世界征服を企むオカマ魔女、マカオとジョマが潜んでいる城でした。トッペマ・マペットという喋る不思議な人形と一緒になり、「恐怖」を感じながらもしんちゃんは決断をし、進んでいきます。

「初期の傑作」と評される、原作者「臼井 儀人」最後の作品

原作者「臼井 儀人」」はこの作品より関係を薄くしていき、その後の映画制作には関わっていません。2009年に死去してしまった為、直接的に関わった最後の作品になってしまいました。監督の「本郷みつる」も次回作では「原恵一」へバトンタッチ。
本作公開後に「ひまわり」が誕生したため、野原家3人最後の作品でもあります。

最近の作品と比べるとテイストが「なんかダーク」なんですよね。それもこれも、原作者含め制作に関わった方々の思いを感じますし、子供達に伝えたいメッセージを表現したんだなって思います。
今となっては聞けないんですが、臼井さんに聞いてみたいな。ドラえもんに頼んでみたい。そう思います。

子供に伝えたいメッセージ

怖いことはある

しんちゃん「アイツ絶対悪いヤツだ」
風間くん「え?そうかな。面白い人だと思うけど。」
ネネちゃん「ネネも好きだな。ユーモアがあって優しくて」

映画「クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」より引用

しんのすけの前に現れた「ス・ノーマン・パー」。幼稚園の友達も、みさえもひろしも良い人だと思っていましたが、「しんちゃんだけは違和感」を感じ、恐れています。
「恐怖」って大事だと思うんですよね。
古来から生き残るために必要な反応なんだと思います。

逃げたっていい

トッペマ「お願いしんちゃん、一緒にオカマ魔女たちと戦って!」
しんちゃん「オラ、オラ。。。なんだか、やだな。怖いもん。」
トッペマ「お願い私を助けて」
しんちゃん「オラ、オラ、嫌だ」
トッペマ「しんちゃんの弱虫」
しんちゃん「オラ、オラ、弱虫だもん」

映画「クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」より引用

「オカマ魔女たち」への恐怖から、トッペマから「助けてほしい」との依頼を最初断ったしんちゃん。
「性善説」は大事ですが、時として「性悪説」になり、疑うことも大事ですよね。

僕は昔、小学校卒業時の文集で「やさしい人ランキング1位」になりました。それ以降、「どんな人に優しくしなければ」と強烈な呪縛に取り憑かれたんです。
今思えば、「優しい自分が好き」なだけだったのかもしれません。

決めたら即行動し、最後までやりきる

しんちゃん「オラ、オラ、とーちゃんと、かーちゃんをお助けに行くゾ!」
トッペマ「そうこなくっちゃ!」
しんちゃん「今すぐ行くゾ!」

映画「クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」より引用

しんちゃんは悩んだ末に、決断を下します。決めたら「今すぐ行くぞゾ」と行動までが早い。そして最後まで自信をもち、やりきっていました。
今の世の中って「選択できる情報量が増えた」ことによる「決断」が難しいなと感じます。
大人になっていくと、様々な立場の方から色んな意見が入ってきますよね。その中から最適解を選び、自分で決めていく。これって結構難しいものなんですよね。

どんなことも「決めたら即行動し、最後までやりきる」そんな大人になって欲しいものです。

まとめ

クレヨンしんちゃんヘンダーランドの大冒険は「怖いけど、助けると決めたらやりきる」そんなしんちゃんの心の変化をうまく感じることができる作品でした。
我が子と生活していると、「子供って本当に純粋で、きれいな心だな」と感じます。大人になるって「色んな価値観を知ること」なのかもしれませんね。

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